マニュアルづくりにおけるデビル
投稿日:2019年09月24日
カテゴリー:豆知識
投稿者:
S山
デビルズ・アドボケイトという言葉をご存知でしょうか。
悪魔の提唱という意味で、議論を深めるために、あえて反対意見を言うことを指した用語です。
マニュアルをつくっていると、説明があれもこれもと増えていきます。当然、書いている本人は説明がひとりよがりになっていないかと悩みもします。
新入社員の頃にはたくさんダメ出しを食らっていたものの、だんだんと中堅どころとなり、経験と知恵がついてくると、ダメ出しをされないようになっていきます。
しかし、そうやって周りがダメ出しをしないからといって、それを受け入れてしまうとそのマニュアルの成長は止まってしまいます。もっとわかりやすくしないといけないのに、惰性で改訂が続けられて、読者にとって価値の低いものになってしまいます。
コンサルティングというのは、デビルズ・アドボケイトをあえて自社に取り入れるために定期的にはやるべきことです。自社だけではどうしても気が付かない、わからないことがあるからです。
特にマニュアルづくりは、多少なりとも文章を書いたり、資料を作ったりしたことがあれば特別な技術がなくても自分で作れると思いがちです。誰でも日本語を話し、日本語を書いてきたのですから。
ただ、それで「良いマニュアル」ができあがるとなるとまた別の話です。
良いマニュアルとはターゲットとする読者に正しく伝わるマニュアルのことです。
そのために必要なことは何でしょうか?まず、文章としての統一がとれているか。次に用語の揺れがないか。説明が独りよがりになっていないか。
こういったことを指摘しあえる環境であればおそらく問題はないでしょう。そうでなければ、第三者の目というものが必要です。
マニュアルづくりのコンサルタントっているのか?と思うかもしれません。
コンサルタントと名乗っていなくてもコンサルティングをしてくれるところはいろいろとあるでしょう。マニュアルの制作会社というのはそれこそ何百といったマニュアルを作ることをやってきた会社です。そうした会社には何があるかというと積み上げられたノウハウです。このノウハウから意見できるところはたくさんあります。
ときにはデビルズ・アドボケイトなことも言わせていただくかもしれません。ですが、なにもそれは単なるダメ出しではありません。ディベートでは議論を深めるために反対意見を言ったり、そもそもそれってどうなんですか?というようなことを言います。マニュアルづくりにおいては、品質を深めるためです。
そもそもカラーである必要はありますか?そもそもここにこの説明はいりますか?そもそもこの文章は必要ですか?このようなことを言わせていただくことがあります。ですが、この「そもそも」という意見はなかなか当事者からは見つけられなかったり、言えなかったりします。
マニュアルの品質を向上したい、良いマニュアルにしていきたいという場合には是非お問い合わせください。