使い方ガイドを動画マニュアルにする真のねらいとは?
投稿日:2020年12月16日
カテゴリー:豆知識
投稿者:
みちこ
皆さん、こんにちは。
マニュアル制作のトリセツ配信担当の、みちこです。
先日、大手フリーマーケットアプリが
使い方ガイドを100本、動画にするというお話を耳にしました。
アプリのインストールから始まり、商品の登録、梱包発送など
細やかな内容で切り取られた1分程度の動画を100本…。
私も仕事柄、動画の作成や編集に関わることがあるのですが、
ご担当者様はさぞ大変だったと思います。
公式サイト内に使い方ガイドのページがすでにあるのにも関わらず、
なぜ使い方ガイドを動画にしたのかという理由については
「文章やイラストだけだとユーザーからはわかりにくいから」
ということが、ご担当者様のブログでお話されておりましたが、
はたして理由はそれだけなのでしょうか?
たしかに、初めてそのアプリを利用する際に、
文章やイラストだけでは分かりにくいことも動画で見れば、
「ああ、なるほどな!」と理解しやすいこともあるでしょう。
しかし、多大なコストと労力を使ってまで動画を制作した、
企業側の本当の「ねらい」とはなにか?
個人的に気になったのでその理由を
「アフターサービス」の重要性を踏まえたうえで、
企業側の視点に立って、私なりに分析してみたいと思います。
ユーザー獲得の大前提
まずは、そもそも大前提のお話になるのですが、
顧客(ユーザー)に選ばれる商品(サービス)とは、
いったいどういうものなのでしょう?
価格の安いものでしょうか?
性能が良いものでしょうか?
デザインの良いものでしょうか?
今の時代、自分が売り込もうとしている商品に似た
製品やサービスは、すでに星の数ほどあることでしょう。
数ある競合他社の製品やサービスを出し抜いて顧客に選んでもらうには、
「付加価値」というものが必要不可欠です。
付加価値としてのアフターサービス
その付加価値のひとつに、アフターサービスがあります。
ここで、サービスを製品に置き換えて、具体例を一つ挙げましょう。
例えば、家電量販店でテレビを買うことを想定します。
数あるテレビの中から、予算や欲しい機能、デザインなどを踏まえて
AとBの2機種に絞り込みました。
ここで製品以外の部分、アフターサービスに着目してみると…
Aのテレビには、一般的な紙の取扱説明書が付属しています。
逆に言うと、その取説で解決できないことは、
コールセンターに問い合わせてみないといけません。
Bのテレビは、
紙の取扱説明書のほかにも、ネット上に専用のサイトが用意されています。
そして、そのサイトにはQRコードから簡単にアクセスでき、
設置方法から便利な使い方まで、動画つきで分かりやすく説明されています。
問い合わせも、電話だけでなくメールフォームから簡単にできるようです。
AとBどちらにするかと言われれば、多くの方は後者を選ぶでしょう。
せっかく何万円も出してテレビを買うのですから、
価格や機能、デザインなどが同列であれば、
あとは購入後の「安心感」も求めるのがユーザー心理ではないでしょうか?
つまり、購入後の顧客満足度を高める良質なアフターサービスを提供することで
そのユーザーが自社のファンとなり、自社ブランドを高める一助となるのです。
さらに、アフターサービスの充実は付加価値以外にも
販売側にとって大きなメリットがあるのです。
それは、ずばり「コストの削減」です。
アフターサービスでコストを削減する
先ほど例に挙げたテレビの話に戻りますが、
Aのテレビは、ユーザーの困りごと(トラブル)は、
添付の取扱説明書かコールセンターで解決するしかありません。
コールセンターを最初の受け皿にするということは、
その窓口に多くの人員を割かなければならないということです。
そして、ユーザーの問題を電話越しでヒアリングし素早い解決へ導くには、
コールセンターの担当者に「専門的な教育」が必要になります。
これらにかかる時間や労力は全て人件費という形で販売側にのしかかり、
莫大な出費になるでしょう。
一方、Bのテレビは、
ユーザーが抱えるトラブルや困りごとの多くが
自己解決できるような仕組みになっていましたね。
専用サイトでどうしても解決しなかった問題は
コールセンターへ問い合わせる場合もあるでしょうが、
それでも最初の受け皿として専用サイトをきちんと用意することで、
コールセンターにかかる人件費をぐんと減らすことができるでしょう。
そうして削減したコストの分だけ、
企業は顧客へのサービスや新商品の開発などにコストをかけられるようになり、
さらなる顧客と付加価値を得られるのではないでしょうか?
使い方ガイドを動画マニュアルにする真のねらい
冒頭にお話しした大手フリーマーケットアプリが、
既に使い方ガイドの専用ページがあるにもかかわらず、
100本もの動画を制作したのも、ここに理由があると推測されます。
既存の使い方ガイドだけでは、ユーザーの自己解決率が低く、
お問い合わせ対応にコストがかかっていた。
それを解決するためにメインのユーザー層に届きやすい
「動画マニュアル」を作成することで、
カスタマーサポートにかかる継続的な人件費をカットしよう!
という「ねらい」が見えてきたのではないでしょうか。
使い方ガイドや動画など、ユーザーが自己解決できる環境を整備することで、
ユーザーにとっても企業にとってもメリットがあり、
まさにWin-Winと言ったところですね!
とはいえ、
「よし、うちも使い方ガイドや動画を整備してコストダウンを図ろう!」
と気軽にできるものではありませんよね。
弊社はマニュアル制作業務が主な仕事ですが、
近年のデジタル化における波を受け、
動画マニュアルやWebマニュアルの制作も数多く受注しております。
マニュアル制作のプロとして
なにかお手伝いできることがあるかもしれませんので、
制作のハードルが高くてお困りのときは、ご相談ください。
最後に。
記事では紹介しきれなかった内容をダウンロード資料にまとめてみました。
ダウンロード資料の内容はウェブサイト制作をするにあたって
一番最初にぶつかる壁のお話です。
コンテンツは無料となっておりますので、
下のサムネイルからぜひアクセスしてみてくださいね。
それでは最後までご覧いただきありがとうございました!
みちこ