マニュアルの作り方-制作のワークフローを徹底解説!-
投稿日:2018年02月26日
カテゴリー:ライティング
投稿者:
ふくちゃん
マニュアルや取扱説明書の制作ワークフローをご存知ですか?
安全に正しい使用説明のためには、制作のプロセス管理が重要です。
今回は、マニュアル・トリセツなどに記載する使用情報を正しく伝えるための制作工程
「マニュアルの作り方」を紹介します。
1. 完全に新規のマニュアル・トリセツを作る場合
マニュアル・トリセツの作り方にはいくつかのパターンがあります。
一番シンプルなのは、全くのニューモデルで類似モデルが無い場合。
一般的には、企画フェーズ→設計フェーズ→制作フェーズ→納品フェーズの工程で進めていきます。
制作ワークフロー(工程) ~トリセツのできるまで~
1.企画フェーズ
- 文書要求確認
サイズ、ページ数、色、リリース媒体、印刷データ形式、ロゴ規定(CI)、用語規定(禁止用語、用語指定)など - ペルソナ分析
プライマリーユーザー、特殊ユーザーの分析 - リスクアセスメント
安全設計により除去されたリスクの把握、安全防護により低減されたリスクの把握、製品の意図した使用時の残留リスクの把握、合理的な予見可能な誤用に起因するリスクの把握
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2.設計フェーズ
- 情報アーキテクチャー
ユーザーシナリオからの動線設計、情報の組織化、情報の構造化 - スタイル設計
目次、柱、インデックス、版面、段組み、フォントサイズ、ウェイト、段落間のアキ、インデント - ユーザー辞書設計
用語・用例抽出、登録、検証 - ガイドライン設計
執筆ガイドライン、DTPガイドライン、校正ガイドライン
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3.制作フェーズ
- 原稿作成
- イラスト作成
- DTP
- 校正
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4.納品フェーズ
- 印刷データ納品
- ユーザー辞書、ガイドラインメンテナンス
こんなときはリスクアセスメントを行い、マニュアル設計(構成)も新たに構築し、テキストもゼロから作り出します。
当然作業ボリュームは大きくなりますが、その分、制作日程もしっかり取れることが多く、縛られるものも少ないので、ある意味作りやすいとも言えます。
お役立ちダウンロード資料『ダメなマニュアルの作り方』へのリンクはこちら
2. 既存のマニュアル・トリセツを流用・改訂する場合
別のパターンとして(このパターンが非常に多いと思います)は、ニューモデルとしてリリースするがその大部分は現行機と共通で、いくつかの新機能が追加されたりする場合。
これが曲者なのです。
設計者の発想としては、機能が追加されただけでほとんど変わらないよ、という思いがあります。
マニュアルも既存のものにちょっと手を入れるだけで大丈夫でしょ、と思い込んでしまうのです。
ですが、「この機能の説明だけ付け加える」だけではいけないのです。
機能が増えるということは、新たなリスクが生まれます。
操作説明もちょっとした機能の違いで、まったく異なるアプローチをする必要があるかもしれません。
きちんとリスクアセスメントを行い、マニュアル設計を見直すことを躊躇してはいけません。
その結果として、「既存のマニュアルの若干の手直し」だけで済むとしても、本来やるべきプロセスを省略しても良い、というわけではありません。
弊社では、専門のテクニカルライターが、テクニカルライティング手法を駆使して、日々、高品質のマニュアル・トリセツ制作に取り組んでいます。また、貴社のマニュアル・トリセツ作りをお手伝いするマニュアル制作支援コンサルティングも実施しています。