複合名詞にご用心!
投稿日:2018年10月09日
カテゴリー:用語
投稿者:
マッサン
「消費税簡易課税制度選択不適用届出手続」なるものがあるそうです。要するに、簡易課税制度の選択をやめようとする場合の手続だそうです。
あまりにも長い名詞は、非常に難解です。
何が何にかかっているか、分かりにくくなります。
そのため、日本語の説明書に、このような記載は避けた方がよいです。
また、そこからの翻訳を考えても避けた方がよいでしょう。英語でも、日本語と同様、名詞をつなげた複合名詞(noun clusters)は存在します。しかし、欧州の航空宇宙産業のスタイルガイド、ASD-STE100では、3ワードを超える複合名詞は避けるよう推奨しています。
たとえば、
Runway light connection resistance calibration
のような5ワードの複合名詞ですと、最後のcalibration(キャリブレーション、較正)が、いったい、何の較正なのか、分かりにくくなります。
さらに、英語から多言語に翻訳される際、英語の意味が多義的ですので、誤訳の温床になります。ドイツ語ですと、名詞と名詞の間にはハイフンを入れますので、ハイフンだらけになってしまい、読みづらくもなります。
スペースを節約しようとして、日本語は詰めすぎる傾向にあります。編集の都合を優先させすぎていませんか?いま一度、読みやすさを意識してみてはいかがでしょうか。