動画マニュアル、増えてます!
投稿日:2021年10月07日
カテゴリー:豆知識
投稿者:
やまちゃん
普段何気なく手に取るコンシューマー製品でも、「動画で確認できます!」と、紙のマニュアルから二次元バーコードを読み取って動画マニュアルを閲覧できるものが増えてきたように感じます。
動画を閲覧する環境(スマホの普及、4G、5Gネットワーク)が整い、動画を見る機会が増えた事も原因ではないかと思います。
今は紙のマニュアルの制作に携わっている私ですが、いずれ動画マニュアルの方にも関わることになるやもしれません。
ということで、動画マニュアルのメリット、デメリットについて改めて考察してみたいと思います。
動画マニュアルのメリット
1.ユーザーに伝えやすい、ユーザーが理解しやすい
紙マニュアルは、文章やイラストだけでいかに伝わりやすくできるか?を工夫しますが、動画マニュアルは動き、音、声も加わるので、視覚や聴覚から、より情報を伝えやすくなります。
また、能動的に「読む」ことに比べ、受動的に「見る」方がユーザーの負担が少ないという利点もあります。
2.ユーザーの理解度が均一化
紙のマニュアルでは、どうしても動作の要所に絞った説明になってしまいます。
しかし、映像であれば途中のステップやゴールが具体的に確認できるので、ユーザーの理解度が均一になります。
技術教育のマニュアルであれば、同様の理由で作業者が習得できるスキルの均一化に繋がります。加えて、指導や研修にかかる人件費も削減できます。
3.管理コスト削減
紙のマニュアルは印刷物ですので、当然ながら印刷費用がかかります。刷った後の在庫を管理する費用も必要です。
動画マニュアルにはこれらがかからないのも、大きなメリットの一つと言えます。
動画マニュアルのデメリットと傾向
動画マニュアル特有のデメリットは、ネット環境や動画再生のための媒体が整っていないと見ることができないことです。
とはいえ、4G・5G環境、スマホやタブレット端末などが広く普及している現状を考慮すれば、さほど気になる点ではないかと思います。
あわせて、最近よく目にする動画マニュアルの傾向についても整理してみました。
1.短時間
1本あたりの動画の尺が短い(1〜2分)ものが多いように感じます。
動画内で説明する作業量を絞ることで、最後まで見てもらいやすくしているようです。
紙の場合もそうですが、「いかにユーザーに読んで(見て)もらうか」という工夫はマニュアルには欠かせません。
2.マルチアングル
客観的なアングルと、ユーザーの視点のアングルを併用している動画をよく見かけます。
これは、空間把握がしやすい動画ならではの見せ方ではないでしょうか。
3.多言語対応
海外展開を見越して、文字や音声を入れずに、番号と映像だけでわかるように作成しているものもあります。展開時に翻訳する必要がなく、国内外問わず同時に発信できるのは大きな強みですよね。
4.短納期での制作
これらの傾向を合わせて考えると、1つの案件に対して短い動画をいくつも作る必要があり、それぞれ見せ方を工夫しつつ、製品やサービスの展開に合わせて迅速に発信しなければならない…ということになります。
つまり、動画1本あたりにかけられる時間はあまり多くないのです。
制作工程の整備や見せ方のパターン化など、ノウハウが必要になってくるでしょう。
動画マニュアルの進化は、これからますます加速していくことが予想されます。
今後も最新の傾向などに常にアンテナを張りつつ、制作にあたっていきたいところです。
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