欧文組版のルールについて①
投稿日:2020年09月25日
カテゴリー:DTP
投稿者:
やまちゃん
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欧文の組版にも、日本語の組版と同じように、文章を読みやすくするための、禁則やルールがあります。
今回は、欧文特有の箱組(ジャスティファイ)に関わる仕組みやルールをご紹介したいと思います。
ワードスペース
欧文は、日本語のベタ組と違い、一単語(ワンワード)と一単語(ワンワード)の間にスペースが入ります。
自動組版の場合、各行ごとに単語どうしのスペース(ワードスペース)の広さが自動で調整されるため、全体としてきれいに行頭と行末が揃います。
ただし、ワードスペースの許容範囲を設定していないと、スペースが広く/狭くなりすぎることもあり、読みにくさにつながります。
ハイフネーション(分綴)
行末で単語を分け、2行にまたがって組版することです。
ハイフネーションを使わない方が、日本人的には読みやすく感じますが、箱組を行うための調整方法として、欧文組版では広く用いられています。
・ルール①:続けて入れる行数
ハイフネーションの文章が連続すると美しく見えないため、2行までとされていることが多いです。
また、ページの最下行なども避けたほうがよいとされています。
・ルール②:最短の単語の文字数
短く切れすぎて、読みにくくならないように、5文字以上の単語から使うのが基本です。
・ルール③:分割の規則
ここで切ればきれいに収まるから、と好きなところで分割していいわけではありません。
それぞれ単語によって「分割してよいところ」が決まっています。
自動組版の場合は、基本的に自動で判断して分割してくれますが、不自然に感じるときは辞書にあたってみてもよいでしょう。
今回ご紹介したのは、欧文組版の基礎の基礎です。
ワードスペースもハイフネーションも、InDesignなどのアプリケーションで、それぞれ細かく設定できます。
読みにくい文章になっていると感じたら、今一度、設定の見直しをしてみてはいかがでしょうか?
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