本当に必要な情報は現場にあり!マニュアル制作に必要な情報とは?
投稿日:2017年04月14日
カテゴリー:ライティング
投稿者:
IC
仕様書などインプットされた情報ばかりに頼ってマニュアル・トリセツを制作していませんか?マニュアル制作に必要な情報を収集するためには、現場に足を運んで取材することも大切です。
1.現物を確かめることの大切さ
新しい製品のマニュアルを制作する場合はもちろん、派生モデルや後継モデルで部品の変更がある場合なども、現場で現物を見ながら取材を行います。そこでは、実際の製品や部品を見せていただき、情報を聞き取ります。日頃は黙々とデスクワークに追われるテクニカルライターも、取材のときばかりは現場で設計さんとお話しする時間が長くなります。
確かに、仕様書などの文書を確認すれば、重量、素材、形状などを知ることはできます。しかし、触感、質感などの情報は、体験しなければ知ることができません。
「今回のこの部品はここがええねん!持ったときの重さ、しなやかさでいいってわかる。」
楽しそうに話してくださる設計さんのお話を聞きながら、設計歴何十年のベテランともなると持っただけで良さがわかるのかと感心します。テクニカルライターとしては、部品変更に伴う感覚的な情報が、注意喚起、準備、使用方法、保守などの各種の取扱説明にどのような影響が及ぶかを考え、マニュアルに反映させることが重要です。
2.法規制の問題
また、ある時は、
「今まではこういう方法をとらなかった新しい方法なんです。だから、法規制のチェックをしたり、説明も丁寧に記載したいんです!」
と新たな取り組みをされている設計さんの奮闘・情熱を垣間見ることができました。
部品の素材が変わったり、製品の仕様が変わったりした場合に、法規制に対応するための新たな文言を追加しなければならない場合があります。テクニカルライターは、コンプライアンスも踏まえてライティングすることが求められます。日頃から、関連する法規制に関する情報を収集し、取材で得られた情報から、法規制対応が必要かの判断が求められます。
製品もマニュアルも成熟してきますと、ベースとなる製品やマニュアルを元に、差分のみ変更する、という発想に陥りがちです。しかし、現場で現物を取材して、必要な情報を収集し、本当に必要な情報をマニュアル制作に正しく反映させる努力を怠ってはいけない、と私たちは考えています。