マニュアル改善の第一歩!「問題点を見える化」する3つのポイント
投稿日:2022年07月26日
カテゴリー:レビュー
投稿者:
みちこ
取扱説明書に書いてあるのに、問い合わせが多い。
業務マニュアルが⾒向きもされずホコリをかぶっている。
そう感じたことはありませんか︖
いざ改善しようにも、直すべきポイントが明確でなければ、
効率よく改善することは難しいでしょう。
そこで本記事では、マニュアル改善の第一歩として、
効率的に「問題点を見える化」する方法をご紹介します。
1.マニュアル改善の第一歩は「現状の把握」
冒頭でもお話ししたように、マニュアルをいざ改善しようとしても、
問題点が明確になっていなければ、改善の見通しはなかなか立ちません。
マニュアルを改善するにあたって最初にやるべきは、
「客観的に現状を把握すること」です。
このとき、担当が一人でマニュアルを分析しようとしても、
どうしても主観的になってしまいやすくなります。
これは、意識してある程度抑えることは可能ですが、
全くのゼロにはできません。
そこで有効なのは、複数の立場の異なる人でレビューを行うことです。
複数人の多角的な視点で分析し、結果を整理してまとめるようにすると、
個人での分析に比べて客観性を高いレビューをすることができます。
ここであえて「立場の異なる人」と書いたのにも理由があります。
同じマニュアルでも、個々のスキルや知識・立場によって、
異なる着眼点から既存マニュアルの見直しができるからです。
例えば、社内の業務マニュアルにおいて、
「これはAチームが大きく関わる業務だから」と言って、
Aチームの社員だけで対応してレビューを進めると、
同じような内容の指摘ばかりになるケースが発生しやすくなります。
もちろん、明らかに改善が必要な部分がある場合、
レビュー結果で指摘が重複することはあります。
しかし、
同じ業務に携わっている社員が同じ指摘をするのと、
別の業務に携わっている社員も同じ指摘をするのとでは、
洗い出しの精度が大きく変わってきます。
基本的にマニュアルというものは、
作業内容や操作方法などがわからない人が読むためのドキュメントです。
例えば、業務マニュアルであれば新入社員が、
取扱説明書であれば商品を購入したばかりの顧客が、
このドキュメントを読む対象となる読み手(ユーザー)となります。
そのため、実際にその業務や製品にかかわらない他の部署の人ほど、
「工程の流れがわかりづらい」
「説明文にいきなり出てきた○○ってなに?」
「○○の説明文が理解しにくい」
などといった、
普段その業務や製品に関わっている人にとっては
当たり前の知識になってしまっていて、
ついつい見落としがちなポイントや課題にも気付きやすいというメリットもあります。
ちなみに、当サイト『マニュアル制作のトリセツ』では、
業務マニュアル、とりわけ作業手順書にありがちな問題点をまとめた、
ダウンロード資料を無料で公開しています。
下記のリンクから1分程度の簡単な入力で資料を読むことができます。
自社の業務マニュアルに当てはまっている点がないか、
一度、ご覧になってみてはいかがでしょうか?
2.マニュアル改善レビューのポイント
では、マニュアルを分析するときに、
レビュアーはどのような点に気を付けるべきでしょうか?
それは「あら探しをしない」ということです。
ドキュメントをレビューする場合、
多くの人はつい重箱のすみをつつくように
悪いところを探してしまいがちですが、
そうするとマニュアル全体の本質的な問題点が見えづらくなってしまいます。
マニュアルの改善において、
ただ単純にレビュー対象の悪い点を書き並べただけでは、
業務改善は効率よく前に進みません。
あれもダメ、これもダメでは、いざ問題点を解決しようにも、
思考が八方ふさがりになってしまい、
ちくはぐで効果の薄いマニュアルになってしまうからです。
そういった事態を招かないようにするためには、
前もって、レビューの明確な判断基準を設定しておくことが重要です。
前章でも触れましたが、
マニュアルとは、わからない人がわかるようになるためのドキュメントです。
「だれが、いつ、どこで、なにを、なぜ、どのように、行動するか」という、
ユーザーシナリオを想定することで、分かりやすさ・使いやすさの向上につながります。
本質的な問題点を効率的に洗い出すためには、
プロジェクトチームでのマニュアルレビューの際に、
どのような基準で分析するかを事前に取り決め、情報として共有しておくと良いでしょう。
3.マニュアル分析・評価サービスの活用
さて、マニュアルを改善する第一歩として、
マニュアルレビューの際に気を付けたいことと、
押さえておきたいポイントについてお話ししました。
とはいえ、部署の垣根を越えてプロジェクトチームを組むのは、
大掛かりで社内リソースを確保するのも大変。
レビュー自体もなんだか難しそう、と感じていませんか?
そこで弊社では、
「マニュアル健康診断」というサービスを提供しています。
「マニュアル健康診断」では、
テクニカルライターやDTPオペレーターはもちろん、校正者やWEBディレクターなど、
マニュアル制作に長年携わってきた経験豊富なマニュアル作りのエキスパート複数名が、
「マニュアル診断士」として、御社のマニュアルをレビューします。
私たちが70年以上培ってきたマニュアル制作のノウハウから、
およそ100のチェック項目を用いて顧客のマニュアルを精査し、
さながら健康診断のように改善点を徹底して洗い出します。
診断後は、
「診断書」と「個別レポート」というかたちで、
スムーズにマニュアルの品質・状態・改善点をご確認いただける資料を提供いたします。
また、例えば「この手順の書き方はおかしくないか」といった、
特に気になっている(困っている)部分を重点的にチェックすることも可能です。
さらに、診断後はレビューを担当したマニュアル診断士を交えて、
レビュー内容をもとにした具体的な改善提案資料の作成及び、
マニュアル改善ミーティングを実施することで、
以降のマニュアル改善活動をサポートいたします。
この改善提案資料は、
単純にそのマニュアルだけに対しての改善のご提案というわけではなく、
事前にお伺いするマニュアルの制作環境や特にお困りのポイントなどに応じて
より具体的に踏み込んだ内容のものをお作りするものです。
例えば、
・マニュアルの専用テンプレートの作成
・ライティングルールの整備
・用語の管理
などのシステム、制作ルールに関わるご提案や、
・校正作業を機械的に支援するツールの導入
・オンラインセミナー実施
といったマニュアルの更新・運用に関わる人材育成や環境づくりのご提案など、
資料の内容は顧客のお悩みごとに合わせて様々です。
もちろん、改善レビュー後にはレビュー内容にもとづいた、
既存マニュアルの改善にもご対応いたします。
(マニュアル健康診断診断後の改善事例については、こちらをご覧ください。)
サービスの詳細については、ウェブ会議ツールなどを使った
無料のオンライン相談会も随時受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
さて、ここまでの内容を簡単にまとめると、以下の通りです。
① マニュアル改善のファーストステップは「客観的に現状を把握すること」
② 問題点の分析には「複数の立場の異なる人でレビューを行うこと」
③ レビューは「どのような基準で分析するかを事前に取り決めておくこと」
また、社内でのレビューが難しい場合は、
社内のリソースを使わずに無料で始められる、
「マニュアル健康診断」というサービスがあるということも覚えておいて頂ければ幸いです。
そして、当サイト『マニュアル制作のトリセツ』では、
マニュアルレビューで見つかった各問題点の解決方法を、数多くご紹介しています。
そちらもぜひ、マニュアル改善業務にご活用ください。
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